JSBA YEARBOOK 2022
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115JSBA YEARBOOK 2022エルニーニョ現象が日本の天候へ影響を及ぼすメカニズム(気象庁ホームページより) 2021年の世界の平均気温(陸域における地表付近の気温と海面水温の平均)の基準値(1991~2020年の30年平均値)からの偏差は+0.22℃で、1891年の統計開始以降、6番目に高い値となりました。世界の年平均気温は、様々な変動を繰り返しながら上昇しており、長期的には100年あたり0.73℃の割合で上昇しています。特に1990年代半ば以降、高温となる年が多くなっています。 日本の平均気温は、1898年(明治31年)以降では100年あたりおよそ1.2℃の割合で上昇しています。特に、1990年代以降、高温となる年が頻繁にあらわれています。日本の気温上昇が世界の平均に比べて大きいのは、日本が、地球温暖化による気温の上昇率が比較的大きい北半球の中緯度に位置しているためと考えられます。 気温の上昇にともなって、熱帯夜(夜間の最低気温が25℃以上の夜)や猛暑日(1日の最高気温が35℃以上の日)は増え、冬日(1日の最低気温が0℃未満の日)は少なくなっています。 1日に降る雨の量が100ミリ以上というような大雨の日数は、長期的に増える傾向にあり、地球温暖化が影響している可能性があります。 エルニーニョ現象とは、太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけて海面水温が平年より高くなり、その状態が1年程度続く エルニーニョ現象が発生すると、西太平洋熱帯域の海面水温が低下し、西太平洋熱帯域で積乱雲の活動が不活発となります。このため日本付近では、夏季は太平洋高気圧の張り出しが弱くなり、気温が低く、日照時間が少なくなる傾向があります。また、西日本日本海側では降水量が多くなる傾向があります。冬季は西高東低の気圧配置が弱まり、気温が高くなる傾向があります。現象です。逆に、同じ海域で海面水温が平年より低い状態が続く現象はラニーニャ現象と呼ばれ、それぞれ数年おきに発生します。エルラニーニャ現象が日本の天候へ影響を及ぼすメカニズム(気象庁ホームページより) ラニーニャ現象が発生すると、西太平洋熱帯域の海面水温が上昇し、西太平洋熱帯域で積乱雲の活動が活発となります。このため日本付近では、夏季は太平洋高気圧が北に張り出しやすくなり、気温が高くなる傾向があります。沖縄・奄美では南から湿った気流の影響を受けやすくなり、降水量が多くなる傾向があります。冬季は西高東低の気圧配置が強まり、気温が低くなる傾向があります。ニーニョ現象やラニーニャ現象は、日本を含め世界中の異常な天候の要因となり得ると考えられています。細線:各年の平均気温の基準値からの偏差太線:偏差の5年移動平均値直線:長期変化傾向。基準値は1991~2020年の30年平均値。世界の年平均気温偏差(気象庁ホームページより)細線:各年の平均気温の基準値からの偏差太線:偏差の5年移動平均値直線:長期変化傾向。基準値は1991~2020年の30年平均値。日本の年平均気温偏差(気象庁ホームページより)【エルニーニョ現象が日本の天候へ影響を及ぼすメカニズム】【ラニーニャ現象が日本の天候へ影響を及ぼすメカニズム】エルニーニョ現象が日本の天候へ影響を及ぼすメカニズム世界の年平均気温偏差の経年変化(1891~2021年)日本の気候の変化ラニーニャ現象が日本の天候へ影響を及ぼすメカニズム上昇を続ける世界の年平均気温世界平均を上回る日本の気温上昇エルニーニョ/ラニーニャ現象とは

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